力説りきせつ)” の例文
また、蔦之助つたのすけとしても、事実じじつにおいて、その的先まとさきに見えないのであるから、それ以上いじょう、なんと理由りゆうづけて力説りきせつすることもできないのであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また作者さくしやが愛を熱心ねつしん宣傳せんでんして居るやうな場合ばあひにでも、寧ろその理智りちを以てことさらにそれを力説りきせつしようとする爲めに、どうかするとその愛は、作者さくしやの心からにじみ出たものではなくて
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
昨日や一昨日遊んでいたのは風邪かぜをひいたので工場へ勤められなかったのだとその男のために弁解して、何しろめずらしい働き者だと、後家の小母おばさんが話したということを力説りきせつするのだった。