利剣りけん)” の例文
旧字:利劍
不動明王の木像が、その右手に持った降魔ごうま利剣りけんで、金貸叶屋かのうや重三郎を突き殺したという、江戸開府以来の大騒ぎがありました。
銭形平次捕物控:130 仏敵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
たれか知ろう、この舞手まいてがたったいま、一殺いっさつ利剣りけんをもって、幾生いくしょうのいのちを救って出て来たものとは。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頭の上へきらめくはがねがあっても、電光いなづまの如く斬込んで来た時は何うしてこれを受けるという事は知っているだろう、仏説ぶっせつにも利剣りけん頭面ずめんるゝ時如何いかんという事があって其の時が大切の事じゃ