凝如じつ)” の例文
凝如じつとしていても爲方しかたが無いので、バレツトも平筆ふでも、臺の上にほうツたらかしたまゝ、ふいとツてへやの内をあるき廻ツて見る。それでも氣は變らない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
何か見めてでもゐると、黒瞳くろめ凝如じつすわツてとろけて了ひそうになツてゐる………うかと思ふと、ふし目に物など見詰めてゐて、ふとあたまを擡げた時などに、ひど狼狽うろたえたやうな
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)