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八間
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はちけん
ふりがな文庫
“
八間
(
はちけん
)” の例文
そのまはりにや又若え者が、番頭も一しよに三人ばかり、
八間
(
はちけん
)
の明りに照らされながら、腕まくりをしてゐるぢや無えか。
鼠小僧次郎吉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
毛繻子張
(
けじゅすば
)
り
八間
(
はちけん
)
の
蝙蝠
(
こうもり
)
の柄には、幸い太い
瘤
(
こぶ
)
だらけの
頑丈
(
がんじょう
)
な
自然木
(
じねんぼく
)
が、付けてあるから、折れる
気遣
(
きづかい
)
はまずあるまい。
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
夏目先生が
千駄木
(
せんだぎ
)
にお
住居
(
すまい
)
であったころ、ある日夕立の降るなかを、
鉄御納戸
(
てつおなんど
)
の
八間
(
はちけん
)
の
深張
(
ふかはり
)
の
傘
(
かさ
)
をさして、人通りのない、土の上のものは洗いながされたような小路を
大塚楠緒子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
あかあかと自分の顔を照らす
八間
(
はちけん
)
の
灯
(
あかり
)
のいろさえ、一段と花やかなもののあるよう感じられた。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
天床に
八間
(
はちけん
)
が二つ、木口の新しい、小ぎれいな店の造りを明るく照らしている。
落葉の隣り
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
雨の降る日だったので、私は無論
傘
(
かさ
)
をさしていた。それが
鉄御納戸
(
てつおなんど
)
の
八間
(
はちけん
)
の深張で、上から
洩
(
も
)
ってくる
雫
(
しずく
)
が、
自然木
(
じねんぼく
)
の
柄
(
え
)
を伝わって、私の手を
濡
(
ぬ
)
らし始めた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
美味いもの屋で通っている両国の
小大橋
(
こたいきょう
)
の表はよく日が当っているのに、
八間
(
はちけん
)
の灯でもほしいほど薄暗い一番奥の腰掛けで、ふた品三品並べて盃のやりとりしながらややしばらくしたとき
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
その天蓋に、今度は高座の上から吊されているあの
八間
(
はちけん
)
の灯を感じた。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“八間”で始まる語句
八間堀
八間岩
八間燈
八間行燈