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八重葎
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やえむぐら
ふりがな文庫
“
八重葎
(
やえむぐら
)” の例文
しかし『
八重葎
(
やえむぐら
)
』という俳書がこれを秋の部に入れたところを見れば、花の咲かなくなった蓮で、秋の句になるのであろう。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
その枝や葉や花がそれからそれへと
掩
(
おお
)
い重なって、歌によむ「
八重葎
(
やえむぐら
)
しげれる宿」といいそうな姿である。
薬前薬後
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そうしてその碑石が
八重葎
(
やえむぐら
)
に埋もれた頃に、時分はよしと次の津浪がそろそろ準備されるであろう。
津浪と人間
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
八重葎
(
やえむぐら
)
の茂るに任せて、池も、山も、
燈籠
(
とうろう
)
も、植木も、荒野原の中に
佇
(
たたず
)
んでいるもののようです。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
雨戸の開けてある、
広土間
(
ひろどま
)
の処で、
円髷
(
まるまげ
)
が古い柱の
艶
(
つや
)
に映った。外は
八重葎
(
やえむぐら
)
で、ずッと崖です。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「
八重葎
(
やえむぐら
)
か」と半三郎はけだるそうに呟いた、「——葎の門というところだな」
あだこ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
私はそれからその廃寺の
八重葎
(
やえむぐら
)
の茂った境内にはいって往って、みるかげもなく荒れ果てた小さな
西金堂
(
さいこんどう
)
(これも天平の遺構だそうだ……)の中を、はずれかかった
櫺子
(
れんじ
)
ごしにのぞいて
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
その枝や葉や花がそれからそれへと
掩
(
おお
)
い重なって、歌によむ「
八重葎
(
やえむぐら
)
しげれる宿」と云いそうな姿である。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“八重葎(ヤエムグラ)”の解説
ヤエムグラ(八重葎、Galium spurium var. echinospermon)は、アカネ科の越年草。道端の雑草としてごく普通にみられる。種子はひっつき虫の性質も持つ。
(出典:Wikipedia)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
葎
漢検準1級
部首:⾋
12画
“八重”で始まる語句
八重
八重山
八重歯
八重桜
八重咲
八重洲河岸
八重子
八重垣
八重垣姫
八重原