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八重歯
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やえば
ふりがな文庫
“
八重歯
(
やえば
)” の例文
弘子は
恰好
(
かっこう
)
のよい
唇
(
くちびる
)
をニッとひらいて、神谷の好きな
八重歯
(
やえば
)
を見せて甘えるように笑った。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私は娘の
八重歯
(
やえば
)
を胸に痛いように感じた。彼女は、私の好きなタイプだと思った。
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
生温
(
なまあたたか
)
い感触が、私の身内まで伝わっているのを感じると、アア、私はとうとう、
矢場
(
やにわ
)
に彼女を抱き寄せ、
八重歯
(
やえば
)
のふくれ上った、あのモナ・リザの唇を盗んでしまったのである。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
妙子の
掴
(
つか
)
めば消えてしまい相な、しなやかな
身躯
(
からだ
)
、ほほえむとニッと白い
八重歯
(
やえば
)
の見える、夢の様に美しい顔、胸の
擽
(
くすぐ
)
られる様な甘い
声音
(
こわね
)
、それらの一つ一つが、時がたてばたつ程
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
文代さんはそんなことを言って、
可愛
(
かわい
)
い
八重歯
(
やえば
)
であでやかに笑ってみせた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
だが、やがて人間
豹
(
ひょう
)
の醜い顔に
狡猾
(
こうかつ
)
な笑いが浮かんだ。
燐光
(
りんこう
)
を放つ両眼が糸のように細くなって、赤い唇がニッとめくれ上がると、
牙
(
きば
)
のように見える白い
八重歯
(
やえば
)
が、その隅からチラリとのぞいた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“八重歯”の解説
八重歯(やえば)とは、歯牙がした状態のこと。特に上顎犬歯の低位唇側転位を指す通俗的表現。「押歯」「添歯」「鬼歯」ともいう。
顎骨の劣成長や乳歯の脱落遅延などによって生じる現象であり、永久歯が正常に萌出するためのスペースが確保できない場合に発生する。また、先天的な歯冠幅や骨格によっても左右される。
(出典:Wikipedia)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
歯
常用漢字
小3
部首:⽌
12画
“八重”で始まる語句
八重
八重葎
八重山
八重桜
八重咲
八重洲河岸
八重子
八重垣
八重垣姫
八重洲