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入婿
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いりむこ
ふりがな文庫
“
入婿
(
いりむこ
)” の例文
お
島
(
しま
)
が
養親
(
やしないおや
)
の口から、近いうちに自分に
入婿
(
いりむこ
)
の来るよしをほのめかされた時に、彼女の
頭脳
(
あたま
)
には、まだ何等の
分明
(
はっきり
)
した考えも起って来なかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
それに中川君がお登和さんのために勝手道具や何かを買って遣るつもりだから君は
入婿
(
いりむこ
)
同様大手を振って引越しが出来る。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「いや、私は先代の亡くなった後、人のすすめで、
入婿
(
いりむこ
)
に入ったとは言っても、
表向
(
おもてむき
)
祝言
(
しゅうげん
)
をしたわけではありません」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
家附
(
いえつき
)
の娘おたかは御殿勤めの美人のきこえたかく、
入婿
(
いりむこ
)
の久次郎は仏さまと呼ばれるほどの好人物であった。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
又預り証書があれば御息女のおいささんを
女房
(
にょうぼ
)
に貰うか、
入婿
(
いりむこ
)
にでもなって幅を
利
(
き
)
かされても仕方がねえ身の上じゃねえか、貸したまえ、今千円の
札
(
さつ
)
を持って帰っても
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
金五郎 (忠太郎を殺し、下手人を鳥羽田に塗りつけ、おのれは水熊へ
強
(
こわ
)
もてで、
入婿
(
いりむこ
)
になる計画を捨てず、鳥羽田の刀を拾って、忠太郎の隙を伺い、忍び寄り刀を
擬
(
ぎ
)
し、今や刺さんとする)
瞼の母
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
一万両の金が目当ての
入婿
(
いりむこ
)
だから、金が無いとわかると、年上の女は邪魔にもなるでしょうよ。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼女たちの父は
入婿
(
いりむこ
)
であった。母は
気強
(
きごう
)
な女であった。また芸妓歌吉の母親や妹も気の強い気質であった。その間に立って、気の弱い男女は、互いに可愛い子供を残して身を
亡
(
ほろぼ
)
したのである。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
美貌
(
びぼう
)
の父は
入婿
(
いりむこ
)
であったが、商才にも
長
(
た
)
けた実直な勤勉家で、田地や何かも
殖
(
ふ
)
やした方であったが、鉄道が敷けて廻船の方が挙がったりになってからも、
病躯
(
びょうく
)
をかかえて各地へ商取引をやっていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“入婿”の解説
入婿(入り婿、いりむこ)は、男性が配偶者側の家名あるいは家督を継承すること、またその男性。婿養子とも言うが、そちらでは明治時代に制定された民法における旧規定を説明し、本記事ではそれ以前の歴史的な事柄を対象とする。
(出典:Wikipedia)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
婿
常用漢字
中学
部首:⼥
12画
“入婿”で始まる語句
入婿子