兄様あにさん)” の例文
旧字:兄樣
えゝなアになんてごまかして仰しゃらなかったが、何うも違うと思って居りました、兄様あにさんと云うのはひどうございますね、一体何をしてお居でなさったので
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「えッ、では噂に聞いていた兄様あにさんか。それじゃ新九郎様の経緯いきさつを聞いて、定めしお力落しをなすッたろうなあ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山「いや、お前はお兄様あにいさんでも初太刀しょたちは成りません、お繼は七年このかた親の仇を討ちたいと心に掛けましたから、お繼が初太刀で、お前は兄様あにさんでもあとですよ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あり/\と枕元へ来て申しました、実に夢とは思われません、してみると兄様あにさん姉様あねさんも迷っていると思いますから、敵を討って罪作りを致しますようでございますけれども
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それから此の人の兄様あにさんが跡をとって村の名主役を勤めて居ると、其処そこ嫁子よめっこ這入へえってんともハヤ云い様のなえ程心も器量もい嫁子だったそうだが、其所そこに安田八角か、え
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
山「さア兄様あにさんだ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)