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偸盗
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ちゅうとう
ふりがな文庫
“
偸盗
(
ちゅうとう
)” の例文
近頃の新聞の三面、連日に、
偸盗
(
ちゅうとう
)
、
邪淫
(
じゃいん
)
、殺傷の記事を読む方々に、こんな事は、話どころか、夢だとも思われまい。時世は移った。……
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分達の常識で
正鵠
(
せいこく
)
な判断は致し難いが、土匪は、馬賊に倍する残虐と、
偸盗
(
ちゅうとう
)
、殺戮を
恣
(
ほしいまま
)
にすることで知られて居る。
日記:09 一九二三年(大正十二年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
これから
半刻
(
はんとき
)
ばかり以前の事である。
藤判官
(
とうほうがん
)
の屋敷を、表から襲った
偸盗
(
ちゅうとう
)
の一群は、中門の右左、車宿りの
内外
(
うちそと
)
から、思いもかけず射出した矢に、まず肝を破られた。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それをなんぞや! 一老婆が
偸盗
(
ちゅうとう
)
のごとく持ち出したものを、なんとておめおめと受納できようか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
話は昔の中国の
偸盗
(
ちゅうとう
)
説話に
繋
(
つなが
)
るような狡智をきわめた手段を用いたもので、それは、黒風吹きすさみ、人々も家の戸を閉じて居たような日に行われた面白い話であった。
こがらし:――南駅余情――
(新字新仮名)
/
岩本素白
(著)
▼ もっと見る
それゆえに彼らの生活には私たちが感じ得る限りでは
偸盗
(
ちゅうとう
)
や
姦淫
(
かんいん
)
がなくとも、彼らの魂の深さと鋭さとはそこに偸盗や姦淫を感じ出さずにはいられなかったのではなかろうか。
語られざる哲学
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
ただし武将が用いる時には、変幻出没たる兵法となり、悪人姦党が利用する時には恐るべき
偸盗
(
ちゅうとう
)
の道具となる。……著者は誰だか解らない。ただし支那の太古人らしく、神農時代の人物らしい。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
汝
(
なんじ
)
竹藪の奥に生れて、その親も知らず、昼は
雪隠
(
せっちん
)
にひそみて伏兵となり、夜は
臥床
(
がしょう
)
をくぐりて刺客となる、
咄
(
とつ
)
汝の一身は総てこれ罪なり、人の血を吸ふは殺生罪なり、蚊帳の穴をくぐるは
偸盗
(
ちゅうとう
)
罪なり
刺客蚊公之墓碑銘:柩に収めて東都の俳人に送る
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
藤判官
(
とうほうがん
)
の屋敷から、引き揚げてきた
偸盗
(
ちゅうとう
)
の一群は、そのやみの中にかすかな
松明
(
たいまつ
)
の火をめぐりながら、三々五々、あるいは立ちあるいは伏し、あるいは丸柱の根がたにうずくまって、さっきから
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“偸盗”の意味
《名詞》
盗み。窃盗。盗人。
(出典:Wiktionary)
偸
漢検1級
部首:⼈
11画
盗
常用漢字
中学
部首:⽫
11画
“偸盗”で始まる語句
偸盗戒