代助だいすけ)” の例文
けれども——代助だいすけは覚えずぞつとした。彼は血潮ちしほによつて打たるゝ掛念のない、静かな心臓を想像するに堪へぬ程に、きたがる男である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
代助だいすけちゝ長井得ながゐとくといつて、御維新のとき、戦争にた経験のある位な老人であるが、今でも至極達者に生きてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
だれあはたゞしく門前もんぜんけて行く足音あしおとがした時、代助だいすけあたまなかには、大きな俎下駄まないたげたくうから、ぶらさがつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
誰かあわただしく門前をけて行く足音がした時、代助だいすけの頭の中には、大きな俎下駄まないたげたくうから、ぶら下っていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)