“仄見”の読み方と例文
読み方割合
ほのみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
故人の孫の柳生兵庫に対し胤舜が自ら奉じるところの槍をもって、一手の試合を望んでいるらしい気ぶりも仄見ほのみえるのである。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日中なれども暗澹あんたんとして日の光かすかに、陰々たるうち異形いぎやうなる雨漏あまもりの壁に染みたるが仄見ほのみえて、鬼気人にせまるの感あり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼は今靜かに坐つてゐるけれども、その鼻孔びこう、その口、その額の邊りに、焦立いらだちか頑固か熱情か、その何れかを表示するものが仄見ほのみえるやうな氣がした。