“人眼”の読み方と例文
読み方割合
ひとめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無学な漁夫と税吏みつぎとり娼婦しょうふとに囲繞いにょうされた、人眼ひとめに遠いその三十三年の生涯にあって、彼は比類なく深く善い愛の所有者であり使役者であった。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
あの沢山の人眼ひとめの中を練りながら、その腹の中の人間を殺せようとは誰も考えつかない。行燈下の手暗がり。そこを狙ってやったことなんです。
身をもってやり通そうと誓ってやって来た年来の実行も、まだ人眼ひとめから見れば、やり足りていなかった。——そうだ、これからも、身をもって信念を実行に示してゆく。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)