井戸辺いどばた)” の例文
井戸辺いどばたに出ていたのを、女中が屋後うらに干物にったぽっちりのられたのだとサ。矢張やっぱり木戸が少しばかしいていたのだとサ」
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そして、朝になって起きようとしたところが、体の工合ぐあいがへんですぐには起きられなかった。しかし、十時から試験があるので努めて起きて、井戸辺いどばたへ顔を洗いに往った。
雀が森の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
窓の下は炭俵が口を開けたまま並べてある場処で、お源が木戸から井戸辺いどばたにゆくには是非このそばを通るのである。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ついにのどかわいてきたので、山のすぐふもとにある桂正作の家の庭へ、裏山からドヤドヤと駈下かけおりて、案内もわず、いきなり井戸辺いどばたに集まって我がちにと水をんでんだ。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
井戸辺いどばたかまの底を洗いながら言った。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)