予章よしょう)” の例文
旧字:豫章
孔明の父けいは、泰山の郡丞をつとめ、叔父のげんは、予章よしょうの太守であった。まずその頃も、家庭は相当に良かったといっていい。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛇食い又は蛇使いの大道だいどう芸人となって諸国を渡りあるいた末に、予章よしょうという所に足をとどめて、やはり蛇を使いながら十年あまりも暮らしていました。
ちん郡の謝鯤しゃこんは病いによって官をめて、予章よしょうに引き籠っていたが、あるとき旅行して空き家に一泊した。
唐の薛調、姿貌端麗しぼうたんれいなり。人よんで生菩薩いきぼさつという。——衛玠また美容秀麗なり、予章よしょうにしたごうて都下にきたる。人聞きおよびて、観る者、道にふさがりてかきのごとし。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陳は後に予章よしょう太守たいしゅに栄進して、久しぶりで黄家をたずねた時、まずかの子供のことを訊くと、かれは鑿に打たれたというのである。それを聞いて、陳は嘆息した。
予章よしょうの太守もまた彼の下風について降を乞うてくるなど——隆々たる勢いであった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
予章よしょうを治めてくれ。いままでやっておった周術しゅうじゅつが病死したから」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)