乞食かたゐ)” の例文
その怒りあらだつさまはさながら立止たちどまりてうちつけに物乞ふ乞食かたゐにむかひて群犬むらいぬはせいづる時の如く 六七—六九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
見れば乞食かたゐは腐れ赤茄子トマトをかいつかみひたぶる泣きてくらふなりけり
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ふるさとに金葉集をあづけ来ぬ神社みや土座どざする乞食かたゐうば
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても
抒情小曲集:04 抒情小曲集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
青地あをぢ襤褸つづれ乞食かたゐらが
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
乞食かたゐ住む 川中島に
短歌集 日まはり (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
あなあはれ、そのかげに乞食かたゐゆきかふ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)