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九戸
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くのへ
ふりがな文庫
“
九戸
(
くのへ
)” の例文
彼の南部の
九戸
(
くのへ
)
政実ですら兎に角天下を敵にして戦った位であるから、まして政宗が
然様
(
そう
)
手ッ取早く帰順と決しかねたのも何の無理があろう。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
日本の北の端、岩手県の
九戸
(
くのへ
)
郡ではコワエコというのが、午前の九時ごろと午後の三時ごろ、仕事の一ぷく休みに取る食べ物のことであった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
(1)糠部郡は、いまの陸奥、陸中の二国に跨がった
二戸
(
にのへ
)
、
三戸
(
さんのへ
)
、
九戸
(
くのへ
)
の郡辺の総称である。昔ここに長者があった。
東奥異聞
(新字新仮名)
/
佐々木喜善
(著)
八月七日奥羽に白川白石
登米
(
とよま
)
九戸
(
くのへ
)
江刺
(
えさし
)
の五県が新置せられ、毅堂は陸前国登米県の権知事に任ぜられた。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
岩谷堂
(
いわやどう
)
は
箪笥
(
たんす
)
の技の伝わる町、「四尺箪笥」と呼ぶものが昔の型であります。この国の唯一の
窯場
(
かまば
)
としては
九戸
(
くのへ
)
郡の
久慈
(
くじ
)
があります。
白釉
(
しろぐすり
)
や
飴釉
(
あめぐすり
)
で片口だとか鉢だとかを焼きます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
▼ もっと見る
岩手県
九戸
(
くのへ
)
郡野田村駐在所の遊佐巡査は、津浪の当夜駐在所をへだたる約十町の地点まで来かかると、海上に異常な鳴動が聞こえたので、怪しみながら歩き続けている中、大浪が襲来した。
地震なまず
(新字新仮名)
/
武者金吉
(著)
南部の
九戸
(
くのへ
)
ではデデポッポ、北郡の
浦野館
(
うらのだて
)
はデテココ、
羽後
(
うご
)
でも田沢湖岸はデデポッポであるが、横手・横沢あたりはテテポッポといっている。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
もっと変った例では同じ南部領でも
九戸
(
くのへ
)
郡及び
上閉伊
(
かみへい
)
郡の一部分に、剖葦はその前生に不品行な娘だったという、少しばかりオブシインな昔話がある。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
クジナという名詞もまた飛び散って
奥羽
(
おうう
)
の処々に行われている。例えば宮城山形の二県の南半分でクジナまたはグジナ、
九戸
(
くのへ
)
の
葛巻
(
くずまき
)
附近ではクジッケァともいっている。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
中央部殊に京阪などには今はもうこの名はないが、遠く東北の端に行って、岩手県の
九戸
(
くのへ
)
郡ではサミセングサ、秋田県にも同じ名があり、またシャミセンコという村もある。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それから川尻角浜ときて、馬の食べつくした広い芝原の中を、くねり流れる小さな
谷地
(
やち
)
川が、
九戸
(
くのへ
)
、
三戸
(
さんのへ
)
二郡の郡境であった。青森県の月夜では、私はまた別様の踊りに出遭った。
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
オシグリ 搗栗(かちぐり)のことを岩手県
九戸
(
くのへ
)
郡ではそういう(郡誌)。臼に入れて杵で搗くことをカツという地方ならば「かちぐり」、オスというのも多分同じ処理法の地方名であろう。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
陸中
九戸
(
くのへ
)
郡
種市
(
たねいち
)
村字
鹿糠
(
かぬか
)
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
九
常用漢字
小1
部首:⼄
2画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
“九戸”で始まる語句
九戸政実