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久離
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きゅうり
ふりがな文庫
“
久離
(
きゅうり
)” の例文
三年前に
久離
(
きゅうり
)
切って勘当され、二十五にもなるいい若い者が、妻恋坂の知り合いの二階に
為
(
な
)
すこともなくゴロゴロ暮しているのでした。
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
釜
(
かま
)
の下の灰まで自分のもんや思たら大間違いやぞ、
久離
(
きゅうり
)
切っての勘当……」を申し渡した父親の
頑固
(
がんこ
)
は死んだ母親もかねがね泣かされて来たくらいゆえ
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
節句前の事でお
父
(
とっ
)
さんの耳へ這入ったから、固い人ゆえ中々承知致しません、何んでも勘当をしなければ
許嫁
(
いいなずけ
)
の万年町の岡本へ対して済まないから、
久離
(
きゅうり
)
切って勘当をするというので
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
久離
(
きゅうり
)
切っての勘当」
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いさぎよく
久離
(
きゅうり
)
切って勘当し、自分も商売が嫌になったものか、横山町の店は人に譲って、その
身上
(
しんしょう
)
を、地所と家作と
夥
(
おびただ
)
しい現金に換え、寺島村の寮に引っ込んで
銭形平次捕物控:085 瓢箪供養
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
父親
(
おやじ
)
も
母親
(
おふくろ
)
も田舎
気質
(
かたぎ
)
の固いものでございますから、
久離
(
きゅうり
)
切って勘当され、今では生れた家でも
足踏
(
あしぶみ
)
をする事が出来ませんので、私の母親は屋敷奉公をして来たという話を聞いて居りましたが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
病気の父親を見捨てて奉公人と夜逃げをするような
倅
(
せがれ
)
に用事はない、
久離
(
きゅうり
)
切
(
き
)
って勘当の上、
甥
(
おい
)
の助十郎を入れて跡取りにし、明日は親類中を呼んでその披露をした上
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
何時までもそんな事を言うなら
久離
(
きゅうり
)
切って勘当する——と申しますと、それからは床に就いたっ切り、三度の食事にも起きて来ず、まるで半病人になってしまいました。
銭形平次捕物控:239 群盗
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
徳松は落合村の百姓の子で、素姓の悪くない男ですが、友達にやくざが多かったので、いつの間にやら、その道に深入りし、親許は
久離
(
きゅうり
)
切られて、
一
(
ひと
)
かど
兄哥
(
あにい
)
で暮しておりました。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一番怨んでいるのは、お神さんの
兄
(
あに
)
さんで、本当ならこの家を継ぐはずだった市五郎さん。これは、
賭博癖
(
てなぐさみ
)
が好きで
久離
(
きゅうり
)
切られ、
三河町
(
みかわちょう
)
で器用から思いついた、細工物をしております。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いえ、二年前に別れたきりでございます。三百両の金はとうに
費
(
つか
)
ってしまったでしょうが、
久離
(
きゅうり
)
切った兄のところへ顔を出すのがおっくうで泉屋さんを困らせているのかもわかりません」
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
父親が
喪
(
な
)
くなると、すっかり羽を延してしまった秀吉は、やくざ者の仲間に入って
久離
(
きゅうり
)
切られ、母と妹のお梅は、かなりの財産と一緒に、叔父に当る黒木長者の孫右衛門に引取られましたが
銭形平次捕物控:009 人肌地蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“久離”の解説
久離(きゅうり・旧離)とは、江戸時代において失踪(欠落)した親族との血縁関係の断絶を宣言すること。
(出典:Wikipedia)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
離
常用漢字
中学
部首:⾫
19画
“久離”で始まる語句
久離切