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両頬
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りょうほお
ふりがな文庫
“
両頬
(
りょうほお
)” の例文
旧字:
兩頬
連呼しながら、僕は、
両頬
(
りょうほお
)
に伝う熱い涙を感じたが、それを
拭
(
ぬぐ
)
おうともせず、なおも石油ポンプの把手を、力のかぎり、根かぎり押した。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
薄黒い顔の
両頬
(
りょうほお
)
がポッと赤らんだ上州あたりからぽっと出の、
田舎田舎
(
いなかいなか
)
した、しかしなかなか愛くるしい娘さんであった。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その居処を突き留めた
悦
(
よろこ
)
びやら悲しみやらが一緒に込み上げて来て、熱い玉のような涙がはらはらと
両頬
(
りょうほお
)
に流れ落ちた。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
と、彼女は急に妖艶な微笑を
両頬
(
りょうほお
)
に揺るがしながら、彼の腕の中から身を
翻
(
ひるがえ
)
して踊り出した。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
真上から電灯の直射をうけて
痩
(
や
)
せた麻川氏の
両頬
(
りょうほお
)
へ一筋ずつ河のように太い
隈
(
くま
)
が現われた。
鶴は病みき
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
小さい
笑窪
(
えくぼ
)
のある
両頬
(
りょうほお
)
なども熟した
杏
(
あんず
)
のようにまるまるしている。………
点鬼簿
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
冬など蒼白いほど白い顔の色が一層さびしく沈んで、いつも
銀杏
(
いちょう
)
がえしに結った房々とした鬢の毛が細おもての
両頬
(
りょうほお
)
をおおうて、長く取った
髱
(
たぼ
)
が
鶴
(
つる
)
のような
頸筋
(
くびすじ
)
から
半襟
(
はんえり
)
に
被
(
おお
)
いかぶさっていた。
黒髪
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
両
常用漢字
小3
部首:⼀
6画
頬
部首:⾴
15画
“両頬”で始まる語句
両頬下殺