“りこうもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怜悧者38.5%
利口者23.1%
悧巧者23.1%
利巧者15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逆賊となっても赫々かくかくの光を失わず、勝は、一代の怜悧者りこうものとして、その晩年は独特の自家宣伝(?)で人気を博していたが、小栗はうたわれない。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
つと名も吉之助と呼び實子じつしの如く寵愛ちようあいしけり或夜夫婦は寢物語ねものがたりに吉之助は年に似氣にげなき利口者りこうものにて何一ツ不足ふそくなき生れ付器量きりやうといひ人品迄よくもそろひし者なり我々に子なければ年頃神佛しんぶついのりし誠心せいしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
矢部という男はかねてからなかなか手ごわい悧巧者りこうものだとにらんでいたから、しは今日の策戦には人知れぬ苦労をした。そのかいあって、先方がとうとう腹を立ててしまったのだ。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
綻びた下から醜い正体が、それ見た事かと、現われた時こそ、身のさび生涯しょうがい洗われない。——小野さんはこれほどの分別を持った、利害の関係には暗からぬ利巧者りこうものである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)