“らくらく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楽々53.8%
落々30.8%
寛々7.7%
磊落7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生れて四十年、一たんの土と十五坪の草葺のあばらぬしになり得た彼は、正に帝王ていおうの気もちで、楽々らくらくと足踏み伸ばして寝たのであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この鍬を片手に提げると、池のまわりを一ぺん通り、西の方へまわって、松の大樹の落々らくらくたる間へ進んで行きました。この辺、数里にわたって、見渡す限りの武蔵野であります。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
寛々らくらくと組んだ安坐の上に、私たちの稽古琴けいこごとを乗せて、ばらんと十三本のいとを解いた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
努めて磊落らくらくであろうとしたのだ。けれどすこし話しているまに、そういう努力はすぐ霧消して、彼のすがたはやはり知性の結晶にかえっていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)