“くわん/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寛々66.7%
緩々33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庭木戸をはじき飛ばすやうに飛び込んで來たガラツ八の八五郎は、相變らず縁側にとぐろを卷いて、寛々くわん/\と朝の日向ひなたを樂しんでゐる錢形平次の前に突つ立つたのです。
其處にはしかし、朝の膳へ差し向ひになつて、寛々くわん/\と暖かい味噌汁を啜つて居る幸七夫婦の太平無事な姿があるだけ、二間以上の板も丸太も見付からなかつたのです。
その最中に自分ひとり悠々いう/\緩々くわん/\と寢そべつてゐる奴があるものか。あんまりお長屋の義理を知らねえ狸野郎の横着野郎わうちやくやろうだ。ぬす人のひる寢も好加減にしろと云って、早く引摺ひきずり起して來い。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
平次は緩々くわん/\として、相變らず粉煙草に親しんでをります。