“ゆうこく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幽谷50.0%
夕刻37.5%
黝黒8.3%
憂国4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんな大木のあるのはけだ深山しんざんであろう、幽谷ゆうこくでなければならぬ。ことにこれは飛騨山ひだやまからまわして来たのであることを聞いて居た。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかし、ああしかし、その三方ヶ原の北端ほくたんをのぞんだ時には、もう夕刻ゆうこくとはいいがたい、すでに夜である。草とたいらにうっすらとした月光さえ流れてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胆吹山容の雄偉にして黝黒ゆうこくなることは少しも変らず、大風はその山全体から吹き湧き、吹き起り、吹き上げ、吹き下ろすようにのみ思われて、つまり、山全体が大きな呼吸をしているようにしか
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、憂国ゆうこくこえは、しきりと伝わる。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)