“みっこく”の漢字の書き方と例文
語句割合
密告100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その妖異よういなすがたをした者こそ、伊那丸いなまる通過つうか密告みっこくして、またうまうまと徳川家とくがわけのふところにろうとして、ねこをかぶっている和田呂宋兵衛わだるそんべえである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人とも手拭を腰に下げているから河へ水浴びに行くのにきまっている。しかし私が一緒だとうるさいのだ。水泳の合間々々に瓜畑を荒すことが出来ない。私が学校へ密告みっこくでもするように思っている。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
この甲府附近こうふふきんに、自分たちがりこんでいることを、まんいち、躑躅つつじさき支配しはいの代官陣屋にでも密告みっこくされては、それこそ、三方にわかれて行動している伊那丸いなまる党友とうゆうの一大事。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
民蔵たみぞう、そのほうの奇策きさくはまんまとにあたった。こなたより奉行所ぶぎょうしょ密告みっこくしたため、アレ見よ、おきでも、この通りなさわぎをしているわい……小きみよい悪党あくとうばらの最後じゃ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)