“まちわび”の漢字の書き方と例文
語句割合
待詫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは梵鐘ぼんしょうの声さえ二三年前から聞き得なくなった事を、ふと思返して、一年は一年よりさらにはげしく、わたくしはせみこおろぎの庭に鳴くのを待詫まちわびるようになった。
虫の声 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
拔出ぬけいだし麹町三丁目へ到り其所そこか此所かと尋ぬるうちに門札かどふだに村井と表名へうめいの有りければ心嬉こゝろうれしく爰が長庵のたくにて小夜衣はさぞ待詫まちわびつらんと玄關形げんくわんかたちの履脱くつぬぎへ立入て案内を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
向て夫婦諸共もろとも伏拜ふしをがみ夫れよりたくはへの金銀にて敵討かたきうち支度したくはれやかにこしらへ其日の來るを待詫まちわびけり然程に大岡越前守殿には一日おきて次の日此ほどの通り吾助お兼宅兵衞其外そのほか關係かゝりあひの者共を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いらち只々藤五郎兄弟を待詫まちわびてぞ居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)