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ひととほり
語句 | 割合 |
一通 | 70.0% |
尋常 | 20.0% |
一遍 | 10.0% |
自分の
隣家に
謡曲の師匠が住んでゐる。朝から晩まで
引切なしに鵞鳥の締め殺されるやうな声で、
近傍構はず
謡ひ続けるのでその
喧しさといつたら
一通の沙汰ではない。
すればまだしも
尋常の
憂悲歎で
濟まうものを。チッバルトがお
死にゃった
上に、
殿りに「ロミオは
追放」。
主は彼に向ひて宮の
家内の様子を
訊ねけるに、知れる
一遍は語りけれど、娘は
猶能く知るらんを、
後に招きて聴くべしとて、夫婦は
頻に
觴を
侑めけり。