“ばいひん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
売品71.4%
陪賓28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裸体はだかの車夫が引ける武者絵の人力車に相乗あひのりせる裸体人はだかびと、青物市場いちばなどに見る如き土間に売品ばいひんを並べたる商家よ、中形ちゆうがた湯帷巾ゆかたを着たる天草をんなよ、あなさがな、悪きは数へさふらふまじ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
事件のあった日のあかつき、彼は自家じか売品ばいひんたるフィルムを一本と現像液を準備して、それに店にあった小形撮影機を一台と、パンや蜜柑みかんなどの食料品、束髪の西洋鬘せいようかつらなどを一緒に風呂敷に包み
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
而して本篇の主とする所は太田の懺悔ざんげに在りて、舞姫は実に此懺悔によりて生じたる陪賓ばいひんなり。然るに本篇題して舞姫と云ふ。に不穏当の表題にあらずや。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
道真公が此処こゝ陪賓ばいひんとして引張り出されたのも面白い。公の貶謫へんたくと死とは余ほど当時の人心に響を与へてゐたに疑無い。現に栄えてゐる藤原氏の反対側の公の亡霊の威をりたなどは一寸ちよつとをかしい。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)