“はんらん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハンラン
語句割合
氾濫78.9%
汎濫12.2%
叛乱5.7%
煩乱1.6%
斑爛0.8%
汎瀾0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
諸所に、山くずれを生じ、また各地の河川が、氾濫はんらんしたと伝えられた。——そういう一夜、呉服山のふもとにある織田信雄の陣所へ
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
群衆はあのときから絶えず地上に汎濫はんらんしているようだ。僕は雑沓ざっとうのなかをふらふら歩いて行く。僕はふらふら歩き廻っている。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
ときに応じて本来の建物に増築がほどこされ、大改造もおこなわれた。戦争や叛乱はんらんのあいだには塔や胸壁が築かれ、平和なときには翼が建てられた。
「毒味までしたれば、と少年は、ぐと飲み飲み、無理に勧める。さまでは、とうけて恐る恐る干すと、ややあって、客僧、御身は苦悶くもんし、煩乱はんらんし、七転八倒して黒き血のかたまりを吐くじゃ。」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
る、宮は行き行きて生茂おひしげる柳の暗きに分入りたる、入水じゆすいの覚悟にきはまれりと、貫一は必死の声をしぼりてしきりに呼べば、咳入せきいり咳入り数口すうこう咯血かつけつ斑爛はんらんとして地にちたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
余、当時汎瀾はんらんトシテ之ヲ聞キ未ダソノ意ヲ得ズ、爾後十余年、海内かいだいニ周遊シテ斯ノ技ヲ試ミ、初メテ栄辱悲歎ノ心、診察吐下ノ機ヲ妨グルコトヲ知ル——
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)