“はならび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
歯並80.0%
歯列20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其所で叮嚀ていねいに歯を磨いた。彼は歯並はならびいのを常にうれしく思っている。肌を脱いで綺麗きれいに胸とを摩擦した。彼の皮膚にはこまやかな一種の光沢つやがある。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三四郎はいたけてある三越呉服店の看板を見た。奇麗な女がいてある。其女の顔が何所どこか美禰子に似てゐる。能く見ると眼付めつきちがつてゐる。歯並はならびわからない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かんにうちふるしろ歯列はならびは、いつしか唇を噛み破って真赤な血に染み、軟かな頭髪は指先で激しぐかきむしられてよもぎのように乱れ、そのすさまじい形相は地獄にちた幽鬼のように見えた。
ヒルミ夫人の冷蔵鞄 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)