“にぶいろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
鈍色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ものをいわない湯沸ゆわかしは、ガラスまどからむうすいひかりらされて、鈍色にぶいろしずんでいました。じっとしていると、つかれがてくるものとおもわれました。
人間と湯沸かし (新字新仮名) / 小川未明(著)
と思うと、余呉の湖水や琵琶びわ大湖たいこも、銀のつやをかき消されて、なまりのような鈍色にぶいろにかわってくる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の鈍色にぶいろを破ツて、處々に煤煙はいえん上騰のぼツてゐる。眞直まつすぐ衝騰つきのぼる勢が、何か壓力に支へられて、横にもなびかず、ムツクラ/\、恰で沸騰ふつとうでもするやうに、濃黒まつくろになツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)