“とね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トネ
語句割合
利根68.8%
刀禰9.4%
刀根9.4%
長老6.3%
宿老6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「鎌倉表の同勢五十人ほどの一隊が、これへまいるとの知らせです。いや、すでに利根とねの渡しへかかっているよしにございますが」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刀自にはまれ内侍所ないしどころの刀自のように結婚をせぬ者もあって、語の本義はただ独立した女性を意味し、すなわち男の刀禰とねに対する語であったかと思われるが、普通の用い方は家刀自いえとじ
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
刀根とねの下流の描写は、——大越から中田までの間の描写は想像でやったので、後に行ってみて、ひどく違っているのを発見して、惜しいことをしたと思った。やはり、写生でなければだめだと思った。
『田舎教師』について (新字新仮名) / 田山花袋(著)
又処置方について伺うた横佩墻内の家の長老とね刀自とじたちへは、ひたすら、汝等の主の郎女いらつめを護って居れ、と言うような、抽象風なことを、答えて来たりした。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かき上る段になれば、何の雑作もない石城だけれど、あれを大昔からとり廻して居た村と、そうでない村とがあった。こんな風に、しかつめらしい説明をする宿老とねたちが、どうかすると居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)