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刀禰
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とね
ふりがな文庫
“
刀禰
(
とね
)” の例文
広野の中に
刀禰
(
とね
)
の大河が流れていた。
薦
(
こも
)
、
水葱
(
なぎ
)
に根を護られながら、昼は咲き夜は
恋宿
(
こいする
)
という
合歓
(
ねむ
)
の花の木が岸に並んで生えている。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
刀自には
稀
(
まれ
)
に
内侍所
(
ないしどころ
)
の刀自のように結婚をせぬ者もあって、語の本義はただ独立した女性を意味し、すなわち男の
刀禰
(
とね
)
に対する語であったかと思われるが、普通の用い方は
家刀自
(
いえとじ
)
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
世良田三郎の
刀禰
(
とね
)
の内君には……聞けよ、この母の言葉を,見よ、この母の
衣
(
きぬ
)
を。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
刀禰
(
とね
)
の流れは銀色を帯び、渡って来た、秋鳥も瀬の
面
(
も
)
に浮ぶようになった。筑波山の夕紫はあかあかとした落日に
謫落
(
たくらく
)
の紅を増して来た。稲の花の匂いがする。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
前には
刀禰
(
とね
)
の大河が
溶漾
(
ようよう
)
と流れていた。上つ瀬には
桜皮
(
かにわ
)
の舟に
小檝
(
おがい
)
を操り、
藻臥
(
もふじ
)
の
束鮒
(
つかふな
)
を漁ろうと、
狭手
(
さで
)
網さしわたしている。下つ瀬には
網代
(
あじろ
)
人が州の小屋に
籠
(
こも
)
って網代に
鱸
(
すずき
)
のかかるのを待っている。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
“刀禰”の解説
刀禰(トネ、等禰、止禰、舎人)とは日本の古代から中世にかけて、公事に関与する者の総称として用いられた職名である。近畿およびその周辺の沿岸域を中心に使われた。
(出典:Wikipedia)
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
禰
漢検準1級
部首:⽰
19画
“刀禰”で始まる語句
刀禰河
刀禰雄