“つちぼこり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
土埃85.7%
土塵14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを見て黒馬が走り葦毛が駆けだし、三頭の馬は土埃つちぼこりき立てながら、まりのようになって新道路を走った。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
『おい人車くるまに乘れば好かつたね。』と小池は、路傍みちばたの柔かい草の上を低い駒下駄こまげたに踏んで歩きつゝ土埃つちぼこりの立つことをふせいでゐるお光の背後うしろから聲をかけた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
馬博士は帽子を掴潰つかみつぶして狂人きちがいのように振回す。樺は奮進の勢に乗って、すさまじく土塵つちぼこりを蹴立てました。それと覚った源が満身の怒気は、一時に頭へ衝きかかる。如何いかんせん、樺は驀地まっしぐら
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは海の口村で殿下の御着おちゃくを報せるのでした。物売る店のあたりから岡つづきの谷の人は北をさして走ってまいります。川上から来た小学生徒の一隊は土塵つちぼこりを起てて、馳走かけあしで源の前を通過ぎました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)