“ちやつぼ”の漢字の書き方と例文
語句割合
茶壺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶壺ちやつぼに入れて、裏のがけの上の地藏の臺座の下に隱して二人相談の上、いつかは取出さうとしてゐたが、——番頭の勘三郎はそれを嗅ぎつけて、臺座の前の土中から掘出し、臺座の後ろに埋め替へた
いますぐつてげる」と云ひながら、折角けた洋盃コツプを其儘洋卓テーブルの上にいたなり、勝手の方へて行つた。ちやを通ると、門野かどのは無細工な手をしてすゞ茶壺ちやつぼから玉露をつましてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「はあ、左様さうですか。がるんですか」と茶壺ちやつぼを放りして門野もいてた。二人ふたり洋盃コツプさがしたが一寸ちよつと見付みつからなかつた。婆さんはと聞くと、今御客さんの菓子を買ひに行つたといふ答であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)