“ちしぶき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
血飛沫93.9%
血沫3.0%
血潵3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず戸口から青竹の杖が、一本スッと突き出され、つづいて血飛沫ちしぶき斑点しみをつけた裾と、土にまみれた足もとがはいって来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
本所化物屋敷の荒れ庭に、血沫ちしぶきをあげて逆巻さかまく十手の浪と左手の剣風……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
いま水からあげたばかりのぬのを石にたたきつけたように、花と見える血沫ちしぶき四辺あたりに散って、パックリと口を開いた白い斬りあとから、土にまみれる臓腑ぞうふ玩具箱おもちゃばこをひっくりかえしたよう……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
時次郎はとっくけんし、「うむ、心臓むね小刀ナイフが。……」言懸けて照子をれば、まなじり釣って顔色あおく、唇はわななけり。召したる薄色の羽織の片袖血潵ちしぶきを浴びてくれないしずく滴る。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)