“たちきず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
太刀疵42.9%
太刀傷42.9%
大刀疵14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然し其時の闘は如何にも突嗟とっさに急激に敵が斫入きりいったので、氏郷自身までやりを取って戦うに至ったが、事済んで営に帰ってから身内をばあらためて見ると、よろい胸板むないた掛算けさん太刀疵たちきず鎗疵やりきずが四ヶ処
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
満身まんしん太刀傷たちきずにさいなまれたふたりの従僧、斬ッつ、いつ、小半町こはんちょうほど鎖駕籠を追いかけたが、刀おれ力もつきて、とうとう馬場ばばのはずれの若草の上で、たがいにのどと喉とをしちがえたまま
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兜はなくて乱髪がわらくくられ、大刀疵たちきずがいくらもある臘色ろいろ業物わざものが腰へり返ッている。手甲てこうは見馴れぬ手甲だが、実は濃菊じょうぎくが剥がれているのだ。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)