太刀傷たちきず)” の例文
法月弦之丞にやられた太刀傷たちきずが致命にいたらなかったまでも、かなり深傷ふかでであったとみえて、いまだに左手を首に吊っているのが、いかにも暴勇な剣客らしく目立って、往来の者が必ず
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
満身まんしん太刀傷たちきずにさいなまれたふたりの従僧、斬ッつ、いつ、小半町こはんちょうほど鎖駕籠を追いかけたが、刀おれ力もつきて、とうとう馬場ばばのはずれの若草の上で、たがいにのどと喉とをしちがえたまま
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太刀傷たちきずです。仔細はあとでお聞きなさい」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)