“ぜんさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
前菜40.0%
前妻20.0%
前栽20.0%
善才20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
露西亜人と云うものはとても健啖けんたんなのに驚いた、最初に前菜ぜんさいが出て、それから温かい料理が幾皿か出たが、肉でも野菜でも分量がえらく沢山で、ふんだんに盛ってある
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
平生へいぜい多弁たべんの老人はかえって顔に不安ふあん沈鬱ちんうつのくもりを宿やどし、あいさつもものういさまである。その気違きちがいというはこの老人ろうじん前妻ぜんさいなのだ。長女おまさが十二のときにまったくの精神病せいしんびょうとなったのである。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
音たてぬやうに廊下に出ると前栽ぜんさいの草むらに切りに蟲がいて居る。冷い板を踏んでやがて臺所の方に出た。平常は明け放してある襖が矢張り冷いからだらう今夜はきちんと閉めてある。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
おわりては かつ善才ぜんさいを伏せしめ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)