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せんしょうきしょう
そして、よく
戦傷徽章に
目をつけて、たずねてくれたと、
深く
心に
感謝しながら、じっとその
人を
見たのであります。
胸の
右につけられた、
燦然として
輝く
戦傷徽章は、その
戦功と
名誉をあらわすものであると
同時に、これを
見る
健全の
人々は、この
国家のために
傷ついた
勇士をいたわれという
清作さんは、
顔に
微笑をうかべました。なぜ
彼はそんなことを
思ったでしょう。それは、この
人たちの
顔に、
戦傷徽章に
対しても、なんのかなしみの
影が
見えなかったからです。