“せいいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
清隠28.6%
世胤14.3%
正胤14.3%
正隠14.3%
清韻14.3%
誠胤14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、禅家の門には、また禅家の安息とへいがある。それに馴れると、奮然、またわらじを穿いて、勝敗の中へとび出して行く。清隠せいいんの門から市塵の中へ。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
河西野は市河寛斎で、其長子が米庵べいあんがい、次子が雲潭祥胤である。出でて鏑木梅渓の養子となつた。梅渓、名は世胤せいいん、字は君冑くんちうである。長崎の人で江戸に居つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかも仏王ルイ九世の正胤せいいんにして王位をむべき充分の権利と資格とを有せり、しかれども彼プロテスタント教徒たるが故にこの栄誉に達するを得ず、わずかに微弱なる反対党の将となり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ところがその翌年、大徳寺において玉室ぎょくしつ法嗣ほうし正隠せいいんを出世せしめたので、幕府は厳重その非違を譴責けんせきした。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのおの静に窓前の竹の清韻せいいんを聴きて相対あひたいせる座敷の一間ひとま奥に、あるじ乾魚ひものの如き親仁おやぢの黄なるひげを長くはやしたるが、兀然こつぜんとしてひとり盤をみがきゐる傍に通りて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
兄の誠胤せいいんとよばれた子爵が幽閉され狂人とされていたのを、旧臣錦織剛清にしごおりごうせいが助けだした——の錦織剛清であった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)