“すばしこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敏捷77.8%
7.4%
素敏7.4%
機敏3.7%
素迅3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金春家の主人はさう聞いて、直ぐ手を延ばして香を取り戻しにかゝつたが、豊和は敏捷すばしこ内懐中うちふところにしまひ込んでしまつた。
そう云い捨てると、その青年は身体からだすばしこく動かしながら、まさに動き出そうとする電車に巧に飛び乗ってしまった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
と言って、僕が素敏すばしこいところを見せても、一向興奮を感じない。
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
もしまた女が側目わきめも振らないで、真直に歩いてゐるやうだつたら、それこそ飛んだ掘り出し物だから、すぐその足で結婚を申込む位に機敏すばしこく立ち廻らなければならない。
岩の蔭、樹の蔭と、蜥蜴とかげのように素迅すばしこく身を移しつつ、下り松の真上に当る高地まで来たのであった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)