“じゅか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
儒家60.0%
樹下40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大学頭だいがくのかみ紀ノ行親の家にも、近ごろ覆面の武士三名が押入った。妻女を暴行しようとしたのに行親は手むかッて、斬り殺された。——儒家じゅかの良師範といわれていた行親だけにその死はいたく惜しまれた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
禅家ぜんけでも儒家じゅかでもきっと根本的にこの問題をつらまえる。いくら自分がえらくても世の中はとうてい意のごとくなるものではない、落日らくじつめぐらす事も、加茂川をさかに流す事も出来ない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
堤後ていご樹下じゅかに鳴いているのだろう、秋蝉あきぜみの声がしおらしく聞えて来た。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
辛苦しんくになれている竹童には、野に樹下じゅかにねむることも、なんのいとうところではなく、また鞍馬くらまたにらした足には、近江街道おうみかいどう折所せっしょ東海道とうかいどう山路やまじなども、もののかずにはならないので
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)