“しりい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後居66.7%
尻居33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思はず後居しりいに腰を突く、ひざの上に真俯伏まうつぶせ、真白な両手を重ねて、わなゝくまげの根、うなじさへ、あざやかに見ゆる美人のえりを、が手ともなく無手むんずと取つて一拉ひとひしぎ。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と一生懸命、もすそを乱してげ出づれば、いましめの縄の端を踏止められて後居しりいに倒れ
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
猪熊いのくまおじは、尻居しりいに倒れて、とび出しそうに大きく目を見ひらいたが、急に恐怖と苦痛とに堪えられなくなったのであろう、あわてて高這たかばいにいのきながら声をふるわせて、わめき立てた。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
砲台の真中まなかに破裂せし敵の大榴弾だいりゅうだんの乱れ飛ぶにうたれて、尻居しりいにどうと倒れつつはげしき苦痛に一時われを失いしが、苦痛のはなはだしかりしわりに、脚部の傷は二か所とも幸いに骨をけて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
叫びつつはね起きたる武男は、また尻居しりいにどうと倒れぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)