“さんやぼり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山谷堀91.3%
三谷堀8.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向う河岸を山谷堀さんやぼりに通う猪牙ちょきの音の断続したのもしばし、やがて向島の土手は太古のような静寂に更けて行きます。
山谷堀さんやぼりにして、その幅甚だ濶からずといへどもただちに日本堤の下に至るをもて、往時むかし吉原通よしわらがよいをなす遊冶郎等のいはゆる猪牙船ちよきぶねを乗り込ませしところにして
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
わたしが下総しもうさの店から東京へ帰って、浅草あさくさ三谷堀さんやぼり、待乳山のすそに住っていたころで、……それにしても八人のうちでわたし一人が何んの仕事も持たない風来坊ふうらいぼうだったから
振返ふりかへれば聖天しやうでんもり待乳まつちしづんでこずゑ乘込のりこ三谷堀さんやぼりは、此處こゝだ、此處こゝだ、と今戸いまどわたしいたる。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)