“さくばく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
索寞46.2%
索漠30.8%
索莫19.2%
炸爆3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故なぜ家はうなんだらうと、索寞さくばくといふよりは、これぢやむし荒凉くわうりやうツた方が適當だからな。」とつぶやき、不圖ふとまた奧をのぞいて、いらツた聲で
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかもなお索漠さくばくたる砂上を踏んで歩いていると、おのれの変り果てた姿をもう一度ふりかえって見て、しかもどうにもならない微笑が浮んでくることを感じた。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
実に荒涼索莫さくばく、わたしは遠い昔にさまよい歩いた満洲の冬を思い出して、今年の春の寒さがひとしお身にしみるように感じた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
山裾の北方から東にかけての兵舎や厩舎きゅうしゃなども各所に煙をき、火薬であろう、折々、炸爆さくばくする音もまじえて、生木の燃える熱風で、血臭い大地に、一時、木の葉の灰を雪のように降らせた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)