“ごましお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胡麻塩90.3%
胡摩塩3.2%
胡麻鹽3.2%
半白1.6%
胡魔塩1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じ縁側の遥か下手に平伏している大目付役、尾藤内記びとうないき胡麻塩ごましお頭を睨み付けていた。側女そばめを連れて散歩に出かけるところらしかった。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
南天なんてんの実の模様のついた胡摩塩ごましおの包紙、重たい縮緬ちりめん袱紗ふくさ、それをお婆さんの詰めてくれた重箱の上に載せ、風呂敷包にして、復た捨吉は河岸の樽屋まで配りに行って来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その上に棕櫚箒しゅろぼうきのように伸び放題にした胡麻鹽ごましお頭の痩せた黒い顔が乗っている。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あたかもその時、役者の名の余白に描いた、福面女おかめ瓢箪男ひょっとこの端をばさりとまくると、月代さかやき茶色に、半白ごましおのちょん髷仮髪まげかつらで、眉毛のさがった十ばかりの男のが、渋団扇しぶうちわの柄を引掴ひッつかんで、ひょこりと登場。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
皺深しわぶかい老人じみたものに変り、自ら誇りとしていたほど濃く、且つ黒かった頭髪が、今はすでに見るもじじむさい胡魔塩ごましおに化してしまった。
早稲田神楽坂 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)