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ごへいもち
「きょうは若夫婦に
御幣餅を祝うつもりで、
胡桃を取りよせて置いた。お前も手伝っておくれ。」
お
前達の
祖父さんは、この
御幣餅が
好きでした。
日頃村の
人達から『お
師匠さま、お
師匠さま。』と
親しさうに
呼ばれて
居たのも、この
御幣餅の
好きな
祖父さんでした。
木曾の
御幣餅とは、
平たく
握つたおむすびの
小さいのを二つ三つぐらゐづゝ
串にさし、
胡桃醤油をかけ、
爐の
火で
燒いたのを
言ひます。その
形が
似て
居るから
御幣餅でせう。