“こりょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
顧慮88.2%
胡虜11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを他人たにんに知られたら、ひきょうな立合たちあいといわれて、徳川家とくがわけの名をけがすことになるが、いまはそんなことを顧慮こりょしていることはできない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我身に危険さえなければ、仮令相手が見ず知らずの人間であろうと、三郎はそんなことを顧慮こりょするのではありません。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
胡虜こりょの不意をいて、ともかくも全軍の三分の二は予定どおり峡谷の裏口を突破した。しかしすぐに敵の騎馬兵の追撃にった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
吾人ごじんは吉凶共に、天地万有の天朝の恢復かいふくたすけ、しかし胡虜こりょを滅絶する所の真の命令を待つ。吾人はつつしんで天帝地皇、山河上穀の霊、六悪の霊、五方の五竜の霊、及び無辺際むへんさいの全神霊を拝す。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この日捕えた胡虜こりょの口から、敵軍の事情の一端を知ることができた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)