“こばた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木幡47.1%
小旗29.4%
小畠11.8%
小幡5.9%
小旌5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木幡こばたの山に馬はいかがでございましょう(山城の木幡の里に馬はあれど徒歩かちよりぞ行く君を思ひかね)いっそうおうわさは立つことになりましても
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
思いのほかに人の雑鬧ざっとうもなく、時おり、同じ花かんざしを、女は髪に男はえりにさして先達せんだつらしいのが紫の小旗こばたを持った、遠い所から春をってめぐって来たらしい田舎いなかの人たちの群れが
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
『何うもあれは変だね?』かう大学生の小畠こばたはそこに入つて来た旅舎の中年の女中に言つた。
波の音 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
と叫ばれ、そのころには、夜空の色でもわかる伏見、小幡こばた方面の千種軍ちぐさぐんまで、はや南の大和大路一ノ橋から六波羅のうしろへ迫っているらしく思われた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本軍はもちろん男山八幡の方面にあった千種ちぐさの中将と、児島高徳こじまたかのりの約一万で、たれやら後醍醐の皇子のうちの御一名を上にいただき、小幡こばた、竹田方面から
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まっさおに澄みわたった海に対してきょうの祭日を祝賀するためにマストから檣にかけわたされた小旌こばたがおもちゃのようにながめられた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)