“おばた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小幡83.3%
小畑16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これで諭吉ゆきちは、ぶじにふねにのり、いのちびろいをしたわけですが、神戸こうべ宿屋やどやについてみると、東京とうきょう塾頭じゅくとう小幡おばたから、手紙てがみがきていました。
「知らんのか。甲州武田家の御人ごじん小幡おばた入道日浄にちじょうの末で——勘兵衛景憲かんべえかげのり。——大御所に拾い出され、今では秀忠公の軍学の師として、門戸を張っておる」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小畑おばたがそばにすわって「小滝は僕らの芸者だ。ナア小滝」などと言って、酔った顔をその前に押しつけるようにすると
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
小畑おばた山城入道は病んで死し、原美濃守もまた先年の割ヶ嶽の取潰しに当って深傷ふかでし、ここ、この時に、ふたりの言を聞かれぬは、何やら淋しい。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
越後の名臣と、世間から定評あるものは、宇佐美、柿崎、直江、甘糟あまかすだといわれているし、甲州の四臣として有名なものには、馬場、内藤、小畑おばた高坂こうさかがある。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
熊谷町くまがやまちにもかれの同窓の友はかなりにある。小畑おばたというのと、桜井というのと、小島というのと——ことに小畑とはかれも郁治も人並みすぐれて交情なかがよかった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)