“こはく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
琥珀91.2%
古白2.9%
呼魄1.0%
巨擘1.0%
虎伯1.0%
虎白1.0%
賈舶1.0%
鼓膊1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素子の珍しいその心持のうごきを、伸子は自分の手もそえて、こぼすまいとするような気持で、だまってスタンドの灯に輝く琥珀こはく色の葡萄酒を見ていた。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
それが乱れ、まじり、重なって苔の上を照らすから、林の中に居るものは琥珀こはくびょうめぐらして間接に太陽の光りを浴びる心地である。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また、彼のひとみは、茶褐色をしていて、琥珀こはくのように時折光った。眸が茶色をしていたという異相の人には、法然上人にも同じ云い伝えがある。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして我らの句と共に並べられた名前に鳴雪めいせつ非風ひふう飄亭ひょうてい古白こはく明庵めいあん五洲ごしゅう可全かぜんらの名前があった。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
彼も両手を前へ突き出しあたかも何物かを招くかのように左右の十指を縦横自在に、不思議な形に結びつづけたが、これぞ「東方降三世夜叉」の呼魄こはくと名付ける印であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
先生がお玉が池時代に有してゐた千戸の病家は、先生をして当時江戸流行医の巨擘こはくたらしむるに足るものであつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
もっとも、山本勘介という人物そのものの在否すら、むかしから問題になっていて、「武功雑記」には、上泉伊勢守とその弟子の虎伯こはくとが、京都の帰途、三州牛久保の牧野家で、山本勘介と出合ったことが記載してあり、「北越軍記」には、居たようにも誌し、居なかったようにも書いてある。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上泉流かみいずみりゅうの剣法に虎白こはく和尚の禅機を取り入れ、称して無住心剣夕雲せきうん流といっている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シナ海・インド洋の沿岸、西海の群島諸方においてはわが賈舶こはくの時々往来するのみならず、わが行険者流はあるいは植民をなし、あるいはその地方の重なる権者となりたることは吾人が喋々ちょうちょうをまたずして識者の知るところならん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
失恋した女の心臓へ失恋した男の血液を送って負と負との積は正になるという理屈から、この組み合わせの心臓の鼓膊こはくが「恋愛曲線」を描くというもっともらしい結論をつくりあげ、それを、共通の「恋仇こいがたき」の結婚の日の贈り物としようとする趣向である。
探偵小説壇の諸傾向 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)